ひとりごと的つぶやき

なんとか、就職できました(2) ‐点が、つながった!

 

 

 

 

写真は、現在進行中の国際映画祭、ファンタジア。日本の映画も結構来ていて、映画ファンにはたまらない2週間だ。私は、考えに考えて2作に絞って見ることにした。1作は、「DESTINY 鎌倉ものがたり」堺雅人が出てるファンタジー映画。〷製作委員会ってタイトルに出てて、テレビ局やら出版社やらがタグ組んで作っている映画って、私は余り得意ではない。どっちかというと予算があまりついていないような映画の方に惹かれる。でも、娯楽として普通に面白かった。(少しだけご都合主義的な感じもあるけど、最後まで楽しく観られた。余り色々考えたくない時にお勧め)

もう1作は予告で見る限り、普段私が選ばない題材(戦時中の青春群像劇らしい)の映画なんだけど、なにしろ大林信彦作品だというので、やっぱり見ないと、という理由で選んだ。「花筐」(はながたみ)。日本語の映画は、字幕を読まなくてもいいから内容に集中できていいね(笑)(追記:昨日見てきた花筐は、予告の時に感じた、一抹の不安がどんぴしゃりに当たって、私の好みとは全くかけ離れた奇妙奇天烈ワールドの映画だった。アバンギャルドな感じが好きな方にはいいのかな?普通に美しい映画を見たい人には不向き。)

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前回、「何とか就職できました」という記事を書いたとき、まさかこんなに早く続編を書ける日が来るとは思ってもみなかった。

これまでのあらすじ(笑)

私は、とにかく「カナダでフルタイムの仕事の実績を作る」ことと、「ケベックの奨励産業の一つであり、またこれからも伸びしろがある、さらにフランス語を求められない国際的な職場(中途半端なフランス語では仕事ができないため)ということで、ゲーム業界を選んだ。

でも、私は(致命的なことに)ゲームの経験はなかった。就職先でゲームになじんでいければいいかな、くらいなところからのスタートだ。私の仕事は、ゲームのカスタマーサポート担当で、ゲームをしていて何か問題が起きた時にプレーヤーがコンタクトしてくる、その対応をするところの仕事だ。

– – – – – – – その後- – – – – – – –

電話対応も必要ないし、内勤だし楽勝!と思っていたが、試用期間の6か月を過ぎた辺りから、結構仕事の数値管理が厳しく、毎週成績を確認されて追い立てられ始めた。要するに、応対の量と質の両方を求められるということだ。ところが、どう考えても目標設定が業務内容とかけ離れ過ぎていて、とても達成できる気がしない。今週はよかった、先週は悪かった、などのフィードバックを受けても、自分が努力したかどうかの反映になっていない気がする。

元々人と競争することが嫌いで、比べられることもあまり得意ではない。だからカナダに来るまでは、人と比較されにくい、オンリーワンの仕事を選んできた。しかもただでさえ、この仕事は、「苦情」というネガティブな感情を扱う仕事だ。私のようにネガティブな感情を受け流せずに、受け止めてしまうタイプの人間には、このネガティブの蓄積が結構重たい。

そんなこんなで気持ちが後ろ向きになってきていた時に、ある方から、
「次は、ゲームの翻訳でしょ、目指すのは。」
というアドバイスをいただいた。元々ゲーム翻訳の分野から、カナダの翻訳業界に参入しようと思って、狙ってゲーム業界に入っていたのに、目の前の仕事で目いっぱいになってしまい、色々負のイベントが重なって、この業界から尻尾を巻いて退散する気になっていた。

「あ、そうか、その手があったか!」と思うが、自分がそうしたいと思ったところで、日本語の翻訳者の仕事はゲームと言わず、どの分野にしても道端には転がっていない。モントリオールは、そんなところだ。

しかし、そんなことがあった数日後、過去に求人情報サイト、Indeedで見かけたにもかかわらず、応募時から翻訳サンプルを提出しないといけないというめんどくさい(笑)募集だったため、スルーした、ゲーム翻訳者の募集があった。(ちょっと注釈すると、ものぐさで応募しなかったのではなく、その時に永住権の申請のピークを迎えていたため、ほんの1ページ程度の翻訳もする時間が惜しまれたからだ)それを、今度は別のサイトで見かけて、しかもまだ募集中であることを知った。
慌ててサンプルの翻訳を送ると、2次テストがあるという。ゲーム関連の色々なタイプのサンプルを翻訳して、どの分野向きかの適正テストをするらしい。そんなテストを受けてみて、自分が翻訳をすることで得られる充実感みたいなものを、あらためて実感した。私は、クリエイティブなものを書くことが、本当に好きなんだなと思い知った。

しかも、現職で地道にやってきた、ゲームに対する理解、プレーヤーのゲームに対する思いへの理解、そして各種ゲーム用語が、知らない間に自分の中に蓄積されていたことをあらためて実感できた。翻訳していて、今の仕事をしていなかったら上手く訳せなかっただろうと思うことがいくつも出てきた。しかも、(こんな訳し方をしたらお客さん喜ぶだろうな)ってところに思いが行く。

さらに、前のカレッジの研修で、語学学校なのに慣れないプログラミングの仕事をすることに偶然決まってしまい、2か月間ウンウン唸りながらコードと格闘する日々を過ごしたのだが、ゲームの翻訳には、一部コードのまま、テキストだけ翻訳するような仕事もあるらしく、そんなテストも出てきた。プログラマーには決してなれないレベルでも、少なくともプログラミングの習性みたいなものに勘が働くようになった今、こういう翻訳も、どうすればいいのか何となく見当がついた。

これが、スティーブ・ジョブスが言ってた、Connecting Dots (点をつなげる)ということなんだろうなあ。

これで、この仕事に見事に合格していたら、本当にかっこよかったんだけど、私は「残念ですが…」という連絡をもらった(泣)
受かってたら色々かっこいいだろうと夢見ていたことが音を立てて崩れていく… そして私には、またネガティブの日々が続いていく。

でも、わたしはここで、今までと違う行動に出てみた。
募集先の、人事の、人当りのよかった男性にメールを送り、
「テストを3次まで受けて、インタビューまで行けたのに、何がいけなかったのか。次の時までに改善したいから敗因を教えてください」
と食い下がった。過去の2年半、この会社が翻訳者を募集していたのを見たことはなかったから、そんなに簡単に空きが出るとは考えにくい。でも、打てる手は全部打つと決めたのだ。
やさしい人事さんは
「君にはほんとに何も問題点はなかったんだよ。次の機会があったら連絡するからね。」
と、社交辞令を送ってきた。私も社交辞令でありがとうと返した。

しかし。
ビックリなことに、それから数週間後、彼からメールを受け取った。
「また、翻訳者のポストが空いているけど、まだ興味ありますか?」と。
ウソ、でしょ?
2年半見たことのなかった募集なのに…
こんなことも人生にはあるんだね。
ひょっとしたら、私は2番手だったのかもしれない。もしかしたら、このポストはとってもきつくて、一番手の人がギブアップしたのかもしれない。

でも、そんなことはさして問題じゃない。
まず、会社に入れるってことが重要なんだ。
そして自分で経験するチャンスを得ること。
今の私は、そのチケットを手に入れた!
そして、カナダで、翻訳者としてのスタートを切れる!!!
私にとってはこのことが何より大事だと思っている。
かっこ悪くても、平気だ!

(注記:その後、私の現職では、私の周りで戦ってくれた同僚、上司の努力のおかげで、管理数値の見直しがされて、私の成績もそこまでどん詰まりではなかったことが証明された、というオチつき。どんな時でも、早まってはいけないよねw)

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